平成21年7月16日 日本経済新聞(千葉・首都圏経済版)より引用

柏駅前再開発へ協議
 東口商店街関係者ら 十数年かけ整備へ

 JR柏駅(千葉県柏市)東口の商店街関係者らが協議会を作り、地域の再開発に乗り出す。保育施設や医療機関を集めた複合ビルなどを、十数年をかけて整備する。地域の関係者は若者を対象にした街おこしを進めてきたが、近年は若者の減少による活力低下に直面している。再開発で街の「顔」を刷新し、家族連れや高齢者をを呼びこむ。

 保育所や医療の複合ビル検討

 協議会の名称は「柏一丁目地区まちづくり推進協議会」(仮称)。駅前にある「柏二番街商店街」の商店主や地元の地権者で構成し、8月19日に設立総会を開く。オブザーバーとして、柏市と柏商工会議所、中小企業基盤整備機構が加わる。
 再開発は二番街を中心とした約3.7㌶を対象にする。すでに地区内では市が中心となり、市立図書館などが入る複合施設の建設計画が進行中だ。これらを踏まえた総合的な計画をまとめる。
 年度内は地権者の意見を調整し、2010年度以降に計画を作成する。3年後をメドに再開発準備組合を設立する。中心市街地活性化法の対象地域のため、国の街づくり関連の補助金が使いやすい。総事業費は今後詰めるが、補助金を使って地権者の負担を減らす。
 核になる複合ビルは、最も駅に近い約0.6㌶の土地に建てる。地権者の大半は金融機関のため意見の調整をしやすいとみて先行整備する。協議会を発案した柏二番街商店街の石戸新一郎理事長は「24時間対応の保育施設などを入れて、若い母親が地域で働きやすいようにしたい」と話す。
 柏市中心部は1990年代後半以降、10~20代の若者を呼び込んだ街づくりで発展してきた。音楽イベントなどを次々に企画、「若者の街」として県外にも知られるようになった。一方、中高年層は「騒々しい」などの理由から地区を敬遠。近年は若者の減少により集客も衰えつつある。
 石戸氏は「若者を核にした街づくりは一定の成果を収めた。ただ、駅周辺は30~40年前に建てられた建物も多く、老朽化が著しい。ハード面の強化が課題になる」と再開発の意義を話す。

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