全国初の社会実験プロジェクト
2009年7月24日 事務所から柏市民新聞第1557号より引用
全国初の社会実験プロジェクト
豊四季台団地 長寿社会のまちづくり 市・東大・UR
柏市・東大・都市再生機構(UR)は20日、豊四季台団地を対象に超高齢社会に対応した全国初の社会実験プロジェクトのモデル案を提案した。
6月に研究会を立ち上げ、都市部における新たな長寿社会のまちづくり像を検討している3者が共同で、地域住民や関係機関向けの説明会を東大柏の葉キャンパスで開催。
高齢になっても住み慣れた地域で安心していきいきと暮らせる「在宅生活」を実現するため、住宅政策と連携した総合的な住宅医療福祉システムの導入を主軸に、元気な高齢者が就労やボランティア活動など社会参画しやすい環境づくりや支えあいのあるコミュニティ形成などプロジェクトの基本コンセプトを示した。
まずは、住宅医療福祉システムづくりに着手する考え。24時間体制で地域で支えるケアを構築するためには、かかりつけ医とケアマネ、訪問看護及び介護事業所の連携を円滑に行う住宅療養支援拠点の整備が必要だとし、事業を推進するため、協議会の設置を提案した。
柏市は、全国に比べ超スピードで高齢化が進んでおり、平成22年には高齢化率が20%に達する。それに伴い要介護認定者数は、1万人に及び、介護給付費も平成12年度に比べ3倍となる。
また、40歳代以降の身体障害者も増え、平成26年には認知症高齢者が6600人を超えると推計。社会保障費や要介護者が増大し、地域の希薄化や孤立化が進む中、住み慣れた地域で安心していきいきと暮らせる長寿社会をどのように構築するかが課題となっている。
豊四季台団地は、昭和39年に日本住宅公団が約4600戸の大規模住宅を整備したが、40年が経ち建物の老朽化により近年建替え事業に着手。民間事業者による緩和ケア対応型の特別養護老人ホームの建設も建替え事業区内で進められている。
また、高齢化率が38.9%と市内で最も高い地域であることからモデル地域に選定された。今後、同地域での成果を全国へ発信していく方針だ。
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