昨日の党首討論で麻生総理は二次補正年内提出も早期解散も否定しました。

 しかし総理の経済認識は、

 ◇補正予算の議論のときは「年末は対応できる」経済状況で「二次補正は来年」
 ◇解散総選挙の議論のときは「100年に1度の金融災害で雇用・倒産の問題は(小沢代表の指摘の)その通り」と肯定して「政治空白はつくれない」

 というダブルスタンダードです。
 これでは、なんのために選挙をやらずに経済政策を優先したのか、誰のための先延ばしなのか、と指摘されても返す言葉はないのではないでしょうか。 




党首討論ダイジェスト(要約者:けんちゃん、参考:産経ニュース)
 

■ 小沢:総理は『年末にかけての国民生活の安定のために』と『選挙よりは景気対策だと、経済対策だ』とずっといい続けてきた。10月30日に経済対策を発表し実際に2次補正として提案すると発言もなさってきた。ところが、結局臨時国会にも提出しないと伝えられた。これは国民への背信行為ではないか。政局より景気対策だ、総選挙よりも経済対策だといってきたのに来年にまわすのはなぜか。

■ 麻生:一次補正で年末・12月末は対応できると考えている。二次補正は年度末・3月末の決算対策の資金繰り対策としてきちんとしなければならない。さらにH21年度の本予算が肝心。1月早々に通常国会を開き二次補正を提出したい。

■ 小沢:(10月に成立した)一次補正の審議が終わらないうちから、二次補正の話が政府与党からでて、一次補正では十分ではないと判断されたから10月30日に経済対策を発表したのではないか。今になって来年でいいというのは筋道が通らないのではないか。

■ 麻生:今のところ中小企業の資金繰りを見ると、対応できる。

■ 小沢:一次補正で年末を越えられるとの認識のようだが、10月末では倒産件数が14%増、雇用も非正規雇用者の打ち切りになっている。中小零細企業の資金繰りが厳しい、倒産が多いからこそ政府その信用保証枠を増やそうといったのではないか。論理一貫しないではないか。

■ 麻生:二次補正で貸し手側の話ができないので金融機能強化法と併せて解決してほしい。これは一次補正の話。(途中で二次補正の話と混同したと考えられる)
 二次補正の内容は(政府保証が)20兆円に拡大する、生活対策で2兆円増やす、減額補正の3つでそれをまとめて提出する。そのほうが国民に納得いただける。
 年末は(一次補正の)9兆円で一応対応できる。

■ 小沢:本当に年末にかけての危機を乗り越えることができると考えているのか。(倒産件数が)10月も14%増、11月、12月は、もっと増えてくると思う。職を失う人も大勢増えてくる。
 二次補正を出さないのであるなら、解散総選挙を行い、国民の審判を仰いでいいではないか。景気対策が急務で選挙なんかやってる暇はないといいながら二次補正を来年に先送りするのだから、12月に十分選挙をすることができる。解散総選挙を断行して思い通りの政策を実行したらいかがですか。
 
■ 麻生:解散はひとつの手段だと当初思っていました。ただその後起きているのは100年に一度と言われるほどの金融災害で大きな問題。世界中必死になっている中で政治空白をつくることは、アメリカも今非常に厳しいことになっているように最終決断者が誰なのかということになっていて日本は同じことをやるべきではない。雇用の問題、倒産の問題その通りです。従って対策を担当大臣に命じた。倒産件数について対策を考えねばならない。政党間で協議ができるように指導力をお願いする。

■ 小沢:総理がいったのは一次補正で年末は乗り切れる、二次補正は来年回しで出さない、その間が政治空白ではないか。従って12月に選挙を行って国民の信を背景に政策を実行することだ。
 総理の話があまりにころころ変わりすぎる。非常に不適切な話が多すぎる。総理の言葉は重いもの。綸言汗のごとしという言葉もある。自分自身の発言に責任を持ってやっていただきたい。

■ 麻生:二次補正は1月早々に出す。減額補正も含めてきちんと対応したい。そのときはまた党首討論を含めて話し合いを期待する。
 言葉に重みがないと言うご忠告についてはもっと重さができるように努力したい。私の発電で誤解を与えたと言うことに対してはお詫び申し上げたところ、今後も気をつけて総理の職務を全うしたい。

■ 小沢:言葉面の話ではなくて自分がこうと思って話したことは貫かなくちゃいけない。国民に対して経済・景気対策が大事だと二次補正を含めて公約なさったんだから実行しないと。国民に対して約束したことはきちんと約束を守ると言う態度に徹していただきたい。

■ 麻生:基本的にそう思っている。自分の信念を大事なことだと思う。今回は政局よりは政策だと言うことを最初に申し上げている。一次補正のナカで一応の対策はできたと考えている。税収を見て年末の予算をを考え、二次補正、本予算とを早々に提出する。

以上が概略です。


 ちょっとわかりづらくなるので、上記では金融機能強化法についての議論を省略しています。
 概要で説明すると、この金融機能強化法成立が貸し手側として必要な法律で民主党は採決に応じて欲しいという要望が麻生総理から頻繁に付け足しで出されています。つまり、二次補正の提出には金融機能強化法の採決がセットで必要だ。ということです。
 しかし小沢代表は、金融機能強化法については採決の前に、参議院で修正協議を自民党に求めているが、自民党が応じない。協議に応じてくれれば採決までいけるので修正協議をやるように麻生総理から指示を出して欲しい、と逆質問。
 これについて麻生総理が「協議に応じる」「応じない」という返答をしない状態が続きます。

 ですので議論がかみ合わなくなってしまい、読みづらくなるので割愛しています。
 

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